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「作業療法」とファブリケーション

revised: 2018 / 06 / 03

INFORMATION

ファブラボ品川 ディレクター
一般社団法人 ICTリハビリテーション研究会 代表理事
作業療法士
林 園子

「作業療法」とファブリケーションは、とても深い関わりがあり、それは大きく3つにカテゴリ分けできると考えます。今日は、その3つのファブリケーションについてお伝えしたいと思います。

「作業療法(Occupational Therapy)」とは

  • 「からだ」や「こころ」に傷や障害をもち、生きる上で様々な「むずかしさ」を抱えている、あるいは抱えそうな人々に
  • その人にとって「意義のある作業活動」に「チャレンジする気持ちづくり」や「環境づくり」を本人や社会とともに行う
  • その関わりにより、その人々が「自ら学びながら、むずかしさを解決していく」ことを支える
ことだと今わたしは考えています。

「意義のある作業活動」の例:
①日常生活動作(排泄、食事、入浴など)
②日常生活関連動作(料理、子育て、仕事、買い物、掃除など)
③趣味活動(スポーツ、ゲーム、手芸、園芸、アート制作など)

①、②ができないと③ができないという訳ではないですよね?
③ができることは「人として文化を楽しみ、よりよく生きる」ためには欠かすことのできない要素だと思います。むしろこれを①や②より先に取り組んでも何も悪くない。③に活き活きと取り組めていれば、自ずと①や②の活動状態も底上げされていくだろうあるいは維持できるだろうことは、容易に想像できます。
まずはこの③の要素の一つに、#1:創作や表現活動を楽しむためのFabricationがあります。

もう一つは、①、②、③がよりスムースに楽しくできる為の、#2:環境の工夫の一環としてのFabrication。これには自助具や家具・福祉用具・家屋や空間の工夫などが含まれると
思います。

さいごに、#3:人びとがつながるためのFabricationがあります。「チャレンジする気持ちづくり」や「環境づくり」を社会とともに行うために必要な要素。
「つくる」で「つながる」?「つながる」んです!

#1:創作や表現活動を楽しむためのFabrication
#2:環境の工夫の一環としてのFabrication
#3:人びとがつながるためのFabrication

それぞれについてのお話は、また次回ー⭐️