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JICA (国際協力機構) 本部にて Inclusive Makerthon in JICA 2024 が開催されました (2024.02.29 - 03.01)

revised: 2024 / 03 / 05

INFORMATION

2024年2月29日から2日間にわたり,東京麹町の JICA (国際協力機構) 本部で開催されたインクルーシブ・メイカソンをサポートしました.
3Dモデリングや3Dプリントのためのスライサー活用法などショート・セミナーを織り込みながらプログラムを組み立てました.

Inclusive Makeathon in JICA 2024
2024年2月29日 (木) - 3月1日 (金)
会場:JICA 本部

主催:JICA (国際協力機構)
   FabLab Shinagawa


このメイカソンのニードノウア,および各チームとドキュメンテーション


Day1 : メイカソンの紹介

インクルーシブ・メイカソンの導入として,私たちが開催してきたメイカソンの概要をご紹介しました.特に昨年2度にわたって JICA 短期専門家として渡航したブータンでの活動について補足し,この 2 月に昨年の活動の集大成として ADB などと共催した Bhutan Makerthon 2024 の成果もご紹介しました.

この2月に3日間にわたってブータンで開催された Bhutan Makerthon 2024 ご参加のみなさんと


Day1 : ニードノウアの紹介/インタビュー

インクルーシブ・メイカソンで重視しているのがニードノウアと呼ぶ障害当事者へのインタビューとイベントへの継続的な関わりです.今回はニードノウアの方の職場でのニードを解決することが目標となったため,とても理想的な形で進めることができました.インタビューを進めながら実際に社内の現場をリサーチし,具体的な課題を参加者全員で共有していきます.

社内のどこにいるのかわからないので,わかりやすくする工夫がしたい

ゴミの分別がまったくわからないのでわかるように工夫したい


Day1 : チームビルディング/アイディエーション

ニードノウアへのインタビューに基づき,2つのニードが明らかになり,2つのチームに分かれてアイディエーション,プロトタイピングを進めることになりました.

  1. 社内での位置を把握するための触察サイン
  2. ゴミを分別して捨てる際に適したゴミ箱がわかるようにそれぞれに設置する触察サイン


また,各チームそれぞれでチームリーダー,ドキュメンテーション・リーダー,プロトダイピング・リーダー,プレゼンテーション・リーダーなどの役割決めを行い,すべての参加者が何らかの役割を担って進められるよう工夫します.

ニードノウアのインタビューを経て,チーム分けが行われます.各チーム内で改めてインタビューを重ねながら何をつくるのか絞り込んでいきます.


Day2 : プロトタイピング/プレゼンテーション

1日目のアイディエーションに基づいてどんどんプロトタイピングを進めていきます.プロトタイピングは3Dプリンタだけでなく,紙粘土やダンボールなど試作によく用いられるものを用意して臨みます.

アイデアは即座にプロトタイピングしていきます.紙粘土で大まかなサイズなどを確認していただいた後に3Dモデリングし,2チームに5台用意した3Dプリンタでどんどんテストプリントを進めます.

作成したプロトタイプを即座に試していただきフィードバックをいただきます.ニードノウアがプロセスの最初から最後まで同席するインクルーシブ・メイカソンの醍醐味のひとつ.

ゴミの分別を立体文字で表現した触察サイン.裏面にマグネットシートを貼り,金属部への取り付けをしやすくなっている.また樹脂製のゴミ箱に取り付けるものは柔軟性素材の TPU を用いて作成し,曲面にフィットするよう工夫した.


Day2 : プレゼンテーション

2日間の成果を各チームからプレゼンテーションします.今回,ドキュメンテーションには Fabble を用いたのでそちらを元に発表が行われました.


会場の様子

JICA 本部の会議室を会場としました.ファブラボ品川から持ち込んだ自助具のサンプルパネルや関連書籍などをディスプレイし,この活動をイメージしやすいものとなっています.


ファブラボ品川およびコクリハブでは,ご要望に応じた内容の各種セミナー・ハンズオンをご提供しています.お問い合わせフォームからご連絡いただけましたら折り返し担当者からご連絡差し上げます.